第1章 アネモネの夢00~50
スーツを叩いて立ち上がり、男は私と、市ちゃんを見て去っていきました。毛利さん睨まれてたけど本人ニコニコしてるし、凄いなと眺めていたら社長に名を呼ばれて振り向く
「まったく、君は雹牙君の言葉を忘れたのかい?」
「も、申し訳ありません」
ぼそぼそ、小さな声で説教され頭を下げてから、市ちゃんに手を引かれて4人でエレベーターに乗り込んだ。
そういや雹牙さん遅いなと思ってたらもう社長室で待機なさっていて私と毛利さんを見た直後に頭掴まれたけど!!
「百合?あれ程課を出るなと!神楽!!何でお前が市と居る!!」
「いたたたたた!!」
「護衛です雹牙様!!私は絶対に姫様に害は成しませんから!!きちんと責任持って、殺気は止めてくださいすみませんすみません!!」
神楽さんは私と通ずる物があるのではと既視感湧いた。手の中にあるハンカチのお陰で気持ち悪い感覚は吹っ飛んでました。