第1章 アネモネの夢00~50
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晴久との約束の日、緊張してあんまり寝れなくて…目をこすりながら寝間着のままリビングに出ると晴久が黒羽と雹牙、昴と居間で寛いで談笑してて思わず二度見した。
そうだよねー、小さい時からうちに遊びに来てたし気安いく遊びに来れるよね。
おう、起きたか。そう言って微笑む晴久の顔が優しくてほにゃっと私も笑みが零れた。
「どちらに行かれるんです?」
「春はもう終わるが夏には早い時期だろ、動物園にすっかなって。真夏だったら動物園は行けたものじゃないが」
「真夏の暑さで動物園に行っても動物がぐったりしてますしね」
おお、動物園か、何年ぶりだろうと晴久が座ってる隣に座って、何時に出るの?私が着替えたら?行くの早くないですか。
「時間まで軽くドライブしてから行くから」
「うん、分かった」
着替えてくると部屋に戻る時に、車で待ってると晴久に言われて。待たせてはいけないと大急ぎで支度を開始。
#なまえ#ちゃんのアドバイスで決めてた服に着替えていってきますと笑顔で家を後にした。
「姫様もとうとう晴久と言う恋人ができましたか」
「いや、まだ付き合ってはいないだろう」
「雹牙、あれは時間の問題だと思いますよ?」
「晴久はまだハッキリと気持ちを伝えてないぞ」
「…強情ですね」
「お前が早合点し過ぎなんだ」
じりじりと睨み合う2人を呆れた目で見ながら、昴は影護衛にいってきまーすと家を出た。