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アネモネの夢

第2章 アネモネの夢51~99


運転があるため、アルコールは飲まずにお茶を啜ってた黒羽と雹牙は互いを見てふっと、思わず笑みを零した。

「丹波君、良かったねえ」
「まさかお前んとこの秘書と結婚するとはなあ」
「丹波君も相手見つければいいのに」
「孫見るまで遊ばないつもりなんだがな」
「お義父さん、お酒継ぎます」
「お、百合ちゃんありがとな」

「雹牙君!」
「はい?」
「お義母さんって呼んで欲しいなっ」
「母さん!?」

猫を被ってる筈の百合の母が暴走し始めて、百合は苦笑いを浮かべて頭を抱えた。その様子を濃姫がクスクスと笑いながら眺めていたり
晴久に手伝ってもらいながら水を飲ませて貰ってる市や、次こそ良い男捕まえて結婚したいと意気込む後輩は昴を犬扱いしてるのかひたすら頭を撫でていて

徐に雹牙に頭を撫でられて顔を上げれば、ふっと優しく微笑まれ今まで、雹牙に出会ってから凄く凄く大事にしてくれたんだよなあと、幸せそうに笑った。

「これからも、見捨てないでやってくれ」
「見捨てる訳ないじゃない、ばか…」

にっこりと。百合が見た雹牙の本心からの笑顔は、きっとずっと忘れないと思う。
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