第1章 アネモネの夢00~50
「うーん? 透けるほど薄くないから中身わかんないなぁ……でも、間違いだったら困るし近々警察持っていこっかな。とりあえず、金庫に入れとこ」
盗聴、盗撮の類だと嫌なので防音がしっかりしているダイヤル式の金庫に放り込み、部屋着に着替えるとご飯を作って食べ始める。
市ちゃんへ日曜日何時ごろまでに準備しておけばいいのかラインで送ると、十時ごろに家に迎えに来るというお返事が届いた。
どこに行くのかとかには全くお返事がありません、服装どうしたらいいんだろう? まぁ、適当で良いか。普段友達とどっかで書けるときと同じ格好できっと問題ない、うん、多分……。
お金持ちの友達とか居ないから行く場所とか予想できないね! 案外お金持ってても生活普通って人も多い気がするし、テレビのセレブは一握りだ。
それから手帳を開いて市ちゃんとの予定を書き込むと、お風呂も済ませてベッドに入って数分後にはしっかり夢の中。
それから市ちゃんと約束した日曜日までに、何故か何も書かれていない真っ白い封筒が二、三通届いたけれど特に気にせず金庫に放り込んでいた。