第2章 アネモネの夢51~99
食べ終わって、化粧室に行ってる間に会計が終わってるのはさすがとしか言いようがありません。家に帰ってから雹牙の部屋で安定の膝抱っこ。大人しく座って泣き腫らした目を冷やして貰ってたら、両親への挨拶を提案されて頷いてふっと思い出した。
「あ、雹牙、丹波さんは?」
あの人は今は血縁ではないけど意識的にはお父さんなんだよね? そう思って聞いたのになんか雹牙が凄い勢いで壁にぶつかってったっぽい音がして、慌てて目に当てられていた手を外して雹牙を見たけど遠い目してた。
なんだろう……言ったらまずかったのかな? って心配したけど結局その辺は誤魔化されて、しっかり抱き込まれて雹牙のベッドに潜り込まされた。
後日、どうするのかもう一度確認しなきゃと思いながら、私は促されるままに目を閉じた。