第2章 アネモネの夢51~99
「市ちゃんの服って脚出すよね」
「動きやすいんだよね」
お弁当を突きつつ、デザインを見て貰ったら。私の露出が高いと呟かれた。ああーうん、否定はしない。
ちなみにかすがには大好評です。着て欲しいって作ったら潰れんばかりに抱き締められるんだなあ。
百合ちゃんの同僚の子にもどんなのが欲しいのかアンケートを取ったので、それに応える事ができたら出してみよう。
あとこっそりだけど、百合ちゃんは森ガール風の服を好んで着るので雹牙とのデート用にこっそり描いてました。気に入るかどうか分かんないけど私のセンスでプレゼントしたいと思います。
「あ、百合ちゃん。百合ちゃんの誕生日っていつ?」
「ん?私の?10月12日」
雹牙に頼まれて、誕生日をサーチ。もう、付き合ってる彼女の誕生日聞きそびれるとかさぁ
聞いて正解、もうすぐだったので雹牙にLINE送ったらプレゼント何がいいんだろうと。
うーん、百合ちゃんきっと要らないって言うかな、休みの日私と買い物に行こう、と返事を出してから私もさっさとデザイン描いて誕生日に間に合うように服作ろうっと。
ついでに兄さまにも百合ちゃんの誕生日を送って。義姉さまから返事が返ってきた
当日になったら私がケーキと百合ちゃんの好物作ってパーティーする、とメモ帳に記載して。
気付かれずに皆で隠密に行動する事になった。
どうせだからご両親呼ぼうかとか思ったけど雹牙が親御さんに会う方が先じゃないかな。
「娘さんを俺にください」とかTVみたいなシーンを思い描いて。1人で噎せた。げっふ。想像つかない。
伊賀の丹波さまにも連絡しとこ、あの方に前「百合のご両親と会う時俺も行きたい」っていってたから。
…あれ、双方の親も集まるから、結局誕生日にご両親呼ぶ方が良い?
家に帰ってから、唸りつつ雹牙の部屋にダイブ。誕生日の日にご両親呼んだほうがいい?って聞いたら
「普通俺が準備するんじゃないか?」
「あれ?」
考え過ぎだと頭を撫でられました。ごめんよ私がお見合いおばさんだった。