• テキストサイズ

アネモネの夢

第2章 アネモネの夢51~99


「…晴久、あーん」
「「ぶほっ!?」」

何故雹牙まで噎せたし。青筋立てて晴久を絞めだしたので百合ちゃんに近付いてあーんってしてみたら笑顔で口開けてくれた。おいしい?

「市ちゃんが美味しいです」
「市いつ食べられたんだろう?」

百合ちゃんにぎゅうぎゅうと抱き締められながら。お皿に乗ったさんまを完食して、おかわりしに行ったら良い食べっぷりだねとおじさん達に絶賛されて大盛りにしてくれた。これ4人でつついて食べていいよね、流石に全部は食べきれない。
ついでにと、思い出したかのように何かのチラシを渡されて、見ながら戻っていると神社で神楽と雅楽の一般公開か。
明日の午前11時からなら行きたいなと思ったけど、男性陣に聞いてみないと分かりません。

「青海市で?」
「遠い?」
「いや、さほど遠くねえけど」

晴久は何かに気付いて、雹牙ににっと笑ってから。泊りでのんびり行かねえか?と問われ。3人でいいよと頷けばバシンと雹牙の背中を叩き

「宿泊施設は分かれるぞ、市行こうぜ」
「へ?えっ!?晴久?」
「ほう?なら行くぞ百合」
「えっ、は、はい!」

各々手を取られて私は晴久の車に乗り込んだのだけど。
晴久と雹牙の間で何が発生したのか分からないけど。男の意地って何だろうねとちょっと遠い目になった。

どっか泊まるならご飯が美味しい所がいいでっす。

繋がった状態の晴久の手をきゅっと掴んで言えばマイペースだなと笑われたけど。楽しそうならいっか。
/ 214ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp