第8章 Sugar8
「会いたいな・・・。」
「終わったら会えるだろ。」
そうかもしんないけどさ・・・声聞いたら、会いたくなっちゃったんだもん。
「流司さんは身体、大丈夫?」
「ちょっとだるいけど、大丈夫。なにお前また、痛いの?」
「ううん、今日は大丈夫だよ。まだちょっと、腰らへんがあれだけど・・・。」
昨日イき過ぎて、腰のとこがまだムズムズする。
昨日程ではないけど・・・。
昨日は、腰がずっとピクピクしてて大変だった。
「帰ったら、慰めてあげる。」
「え?」
「お前ら人の携帯で、いつまで話してんだよ!」
あ、そういえば麻璃央さんの携帯だったね。
麻璃央さんに携帯を取り上げられた。
「流司、心羽ちゃんはお前だけのじゃないから。俺らのだから。お前らが二人っきりじゃない時くらい、貸してよ。」
「あんま変なことすんなよ。」
「ん、わかってる。心羽ちゃんに嫌われたくないし。」
俺らのって・・・三条派とか幕末組の?
あは、やばい・・・。
まじで、審神者みたい。
「流司さん、また後でね!」
麻璃央さんに近付き、通話口に向けて喋った。
「じゃね、流司。」
麻璃央さんは、通話終了ボタンをタップして、はぁと下を向いた。
「どうし・・・」
「心羽ちゃんさ、今のはダメだよ。」
え?
なにがダメなのかわからず、ポカンとする。
「今、めっちゃ近かった。流司いたら、殺される・・・。」
「ごめんなさい、意識してなかった・・・。」
すると、麻璃央さんは拳を強く握り、
「意識すら、してくれないんだ・・・。」
と、呟く。
「え・・・?」
「この際だから、言っとく。」
顔をあげて、悲しそうな顔をして、私を見つめる。
「俺さ、心羽ちゃんのこと、好きだよ。俺の気持ちはみんな知ってる。もちろん流司も。」
「・・・え?」
頭が真っ白になって、なにも考えられなくなる。
冗談じゃないのは、顔を見ればわかるから・・・。
「でも大丈夫だよ。今すぐ忘れることは出来ないけど、もう諦めてるから。流司には、勝てない。」
「・・・ごめんなさいっ・・・。」
麻璃央さんの気持ちに、私はただ、謝ることしか出来なかった。