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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第8章 Sugar8


「麻璃央さんの、バーカ。」


「え、なに急に。」


「バーカバーカ。」


「いや、だから・・・。」


黒ステの稽古の休憩中、麻璃央さんをディスってる。


だってあの後、流司さんずっと機嫌悪かったんだもん。


絶対、麻璃央さんのせいだ。


「流司さんの機嫌、直して下さい。」


「流司、機嫌悪いの?」


「麻璃央さんのせいですよ。」


麻璃央さんが、あのタイミングで連絡してこなかったら・・・。


あれから流司さんは、ずっとむすっとして、私の言葉に耳を貸さない。


俺の女とか、言ってくれたのにな・・・。


「麻璃央さんが連絡してこなかったらっ・・・。」


「え、俺、流司に連絡しちゃダメなの?」


「タイミングですよ。」


彼はえっちなことしたあとは、私を労わってくれる。

言葉は意地悪だけど・・・。


私の傍にいようとする。

たぶん、他の人には邪魔されたくない時間なんだと思う。

私もそうだから。


「え、もしかして、してた?」


「うっさいですぅ、黙れですぅ。」


「してたんだ?」


「麻璃央さんが連絡してきた時は、してないですぅ。」


した後だ。


もう、麻璃央さん、ニヤニヤしてるし・・・。

やだ、気持ち悪い。


「心羽ちゃん、へんたーい。」


もう麻璃央さんは、シカトしよう。

きっとその方がいい。


流司さんにメールしとこ。


“麻璃央さんがしつこい”


ってしといた。


すぐに既読が付いたかと思うと、麻璃央さんの携帯が鳴った。


「うわ・・・。」


あ、麻璃央さんテンション下がってる。


「はい・・・。」


すると、麻璃央さんはこちらを向いて、口を尖らせた。


へ?意味わかんないんだけど。


「はい。流司うるさいから、代わって。」


「え?」


「俺の女だって言ったじゃん。なにやってんの?あんま心羽に突っかかると、まじで怒るよ?」


うん、好き。


麻璃央さん、代わってくれてありがとう。


いい言葉、聞けた。


「流司さん、好き。」


「・・・・・・はっ!?心羽!?いつから!?」


反応遅かった。


すんごい驚いてる。

可愛い。


「俺の女ってとこから。」


「まじかよ・・・。」


今、流司さんどんな顔してんのかな?






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