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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第1章 Sugar1


「流司さん、起きて。」


いつも通り、彼はベッドに、私はソファーに寝ていた。


「うっさい。黙れ。」


これもいつも通り。

昨日の貴方はどこにいったの。


よしっ!


「お、起きないと、ちゅー、しちゃうぞっ・・・!」


昨日よりは、上手く言えた!・・・と思う。


「だから、可愛くないって。」


人が勇気出して言ってるんだから、もっと優しい反応してくれてもいいと思う。


こちらに背を向けている彼の顔の横に手をついて、顔にかかった髪を優しく退ける。

憎たらしいほど、キレイなほっぺにキスしようと顔を近付けていく。

すると、急に、こちらに顔を向けて、目を開ける彼。


「なにする気?」


「なんでもないです。」


「ならいいけど。」


すぐに彼の上からよけて、


「おはよう。」


と、声をかける。
当然、返事は返ってこないけど・・・。


顔を洗ってきて、すぐにご飯を食べ始める、流司さん。

私もすぐにご飯の席に座った。


「今日から一緒だね。」


「うん。」


今日から、刀ミュの稽古。
今日は顔合わせと台本読み。


らぶフェスが始まる。
三条と新選組のメンバーだ。
合わせて、11振り。


「流司さん・・・」


「心羽・・・」


見事に被った。


「なに?」


「どうぞ。大した事じゃないから。」


「そう。お前さ、特に麻璃央くんにはあんまり関わんなよ。他もだけどさ。」


「どうして?」


カンパニーの人達とは仲良くしたいんだけどなぁ。
それに、三条も新選組も両方共今まで仲良くしてたのに・・・。
一緒に沢山のことを乗り越える仲間だから、良い関係でいたい。


「必要最低限、近付くな。」


「仲良くしたい・・・」


「俺がやだって言ってんだけど。」


「・・・はい。」


どうして、そこで機嫌悪くなるの?
私、みんなに何かした?
みんな、私に何かした?

さっぱりわからない。
理由くらい、教えてよ・・・。


「で?心羽は何、言いたかったの?」


「えっ?いやっ・・・」


「言えよ。」


だって、今、流司さん機嫌悪いじゃん。
なに言っても、良い返事がくるとは思えない。


「・・・好きだよ。流司さんはどうなのかな?って・・・」


「はぁ・・・」


私のこと、もう飽きちゃった?



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