第5章 Sugar5
「俺たち、空気なっちゃったね・・・。」
「だなー。流司も変わったよなー、あんな独占欲丸出しで、いちゃつきやがって・・・。」
虎徹さん達、聞こえてるよ、ちゃーんと。
だって変わらなきゃ、辛い思いするのは俺だけじゃなくて、心羽もなんだよ?
だったら、変わんなきゃ。
だって、大事な子にこれ以上、辛い思いなんてさせたくないじゃん。
一緒にいたいし。
でもやっぱ恥ずかしいわけで・・・清光じゃないと、好きとか、面と向かって言えない。
言わなきゃいけない場面では、ちゃんと言うけどさ・・・。
「心羽って実際、推しの刀って誰?」
「酷い質問するね、流司さん・・・。」
「え?」
なにが、酷いんだ?
ただ、推し聞いてるだけじゃん。
「私には、たった一振を決めるなんて出来ないよー!!」
あ、そういうこと。
なんかさ、好きなものが一緒って、いいよね。
それだけで、嬉しくなる。
「ミュでは断然、清光なんだけど・・・堀川も安定もいまつるちゃんも好き!もちろん、大きい子たちも!」
「なんかさ、すっごい嬉しい。俺たちの作品をそこまで、愛してくれるの。まぁ、俺たちの中には、お前ら裏方も入ってっけど。」
「うん、みーんなで作り上げたものだもんね!主さん達も合わせて!そんなの、愛さずにいられるわけないじゃん。」
なんなのこいつ。
無自覚でこんなんだから、麻璃央くんとかがちょっかい出してくんだよ。
可愛過ぎ。
「心羽ちゃん、主さん呼び・・・僕と一緒!」
「違う、堀川。」
「僕、堀川。」
「あんたは、小越勇輝。」
「流司くん、なんでそんなとこまで、嫉妬するの!?」
認めない、お前は小越勇輝だ。
主さん呼びは、堀川だ。
「うっさい、おご。嫉妬なんてしてない。それにあんたが堀川役でも、こいつの推しは俺。」
「いや、加州でしょ?」
うるさい、清光は俺だ。
刀剣乱舞の推しが決められなくても、刀ミュの推しは、清光・・・俺だ。
なんか、彼女にめっちゃ乱されてる。
おごは、堀川じゃないとか、意味わかんないことまで言ってる。
些細なことまで、彼女の1番は俺でありたいと思う。
束縛し過ぎて、嫌われないといいな・・・。