第4章 Sugar4
「ねぇ心羽、俺もう、絶対お前のこと、離さないから。あんなにエロい心羽、他の奴なんかに見せたくない。」
「うん、離さないで・・・。ずっと一緒にいたい。・・・流司さんも他の人に見せないでね?してる時のあの顔・・・。」
誰にも見せたくない。
あんな風に乱れる彼を、誰にも知られたくない。
彼への好きが増える度、独占欲が強くなる。
「あーあ、覚悟したのになぁ・・・こんなすぐ折れるなんてさ。」
「覚悟?」
彼はなんの覚悟をしたのだろう。
私の顔の横に両肘をついて、見つめ合う。
「お前と別れる覚悟。また、辛い思いさせると思うけど、もうお前のこと、離すことないから・・・そん時は、我慢しないでぶちまけていいから。」
こんなにも好きが溢れてくる。
私は「わかった。」と答えながら、涙を流した。
「あー泣くなー。俺も泣いちゃうから・・・。」
「いいよ、泣いて。」
「恥ずい。やだ。」
そんな風に答える彼も、彼らしくて・・・。
でも、目には涙が溜まってて、顰めっ面をして必死に耐えている。
「流司さん、可愛い。」
「うっせ。」
彼の目から涙が私の頬に落ち、流れ、私の涙と混ざった。
「ははっ!」
彼が八重歯を見せて笑った。
つられて、私も笑う。
そして、優しい口付けを交わした。
少し時間が経ち、2人でベッドの中でまったりしていた。
「今、麻璃央くんと一緒でしょ?ちょっかい出されてない?」
「んーちょっかい・・・あー、からかわれてはいる。」
「なんて?」
ちょっとだけ、彼の声のトーンが変わった。
「俺と付き合う?とか俺に恋してる?とか言われる。」
笑いながら、答えた。
「やるか・・・。」
なんか、すっごい冷たくて低い声が聞こえたけど、気のせいだよね・・・?
うん、気のせい!
ごろんとして、彼の上に乗った。
「ちょ、なに?重いんだけど。」
「私は流司さんだけだよ。いくら、麻璃央さんに変なこと言われても、流司さんだけだから。」
「そんくらい、わかってる。」
優しい顔をして、頭を撫でてくれる彼。
その手の気持ち良さに、彼の胸へ頭を預けた。