第15章 Sugar15
「そんな怒んなよ、な?」
彼女は今、口を尖らせて、ソファーの上で膝を抱えてる。
「見ないって約束したっ。電気点けないって約束したぁ・・・。」
「そんな嫌がらないでよ。俺は嫌じゃないよ?」
俺とは反対方向に顔を向けて、ばーかと呟く。
ほんと、可愛過ぎ。
計算じゃないとこが余計良い。
こいつは計算とかしないけど。
「ねぇ心羽、気持ち良かった?」
隣に座って耳元で優しく囁くと、肩がびくっと動いて軽く声を漏らす。
可愛過ぎて、もっといじめたい。
でも今は抑えて、労んなきゃ。
「腹は?痛い?頭とか腰は?」
優しく声をかけると、俺に寄り身体を預けてくる。
「おなか、痛い・・・。」
「痛いのに、無理させてごめんな。」
大丈夫だよ、と微笑む彼女が愛しい。
肩に腕を回しぎゅっと抱き締めて、おでこにキスをした。
肩に回した手をそのまま頭に持っていき、優しく撫でてやると、いつの間にか寝息をたてて眠ってる。
「心羽、愛してる。」
瞼にキスを落とし、そのまま唇にキスをした。
こいつが堪らなく愛しい。
「俺の心羽。」
そう呟き、もう1度キスをする。
さっきまで抱いていたくせに、また下半身が疼きそうになった為、ゆっくりとベッドに移動させて、頬を撫でながら手を離した。
「おやすみ。」
またおでこにキスを落として離れた。
ソファーに蹲るように座り、溜め息を吐く。
「はぁっ、苦しっ・・・。」
心臓がある部分をぎゅっと握った。
心羽が好き過ぎて、愛し過ぎて・・・心臓が壊れそうなくらい苦しい。
もう本当俺、恥ずかし過ぎる。
眠ってる彼女に愛してると言って、4回もキスをした。
もしこれで心羽が起きてたら、死にたい・・・。
心羽、俺今日、眠れそうにない。