第15章 Sugar15
「起きて・・・おーきーてーりゅーじさーん!」
身体を揺すられ、目が痛くなるくらいの眩しい朝日が目に飛び込んでくる。
うっすらと目を開けて彼女を見ると、おはよ、と言って優しく笑いかけてくれる。
「ムリ、眠い、おやすみ。」
「こら!起きないと遅刻するよ!」
なんで朝からそんな元気なの?
血圧、高過ぎるんじゃない?
「血圧、高くないからっ!通常だからっ!流司さんが低いだけでしょ!」
なにも言ってないのに、なんで思ってることわかんの?
「無駄なこと考えてないで、早く起きて!」
「鬼・・・鬼ババ・・・。」
「今、なんて言った?私、流司さんより若いけど?」
やべ、怒った。
「起きるから、怒んないで?」
起き上がって、頬にキスをした。
「なっ!・・・そんなので許すと思ってんのっ?!」
頬を押さえて顔を真っ赤にしながら、キッチンに戻っていった。
あんま朝から可愛い反応しないで。
もっと虐めたくなっちゃうじゃん。
襲いたくなっちゃうじゃん。
顔を洗って歯を磨いてから、彼女のところに戻り、後ろから抱き締めた。
「ちょっと、邪魔なんだけど。」
「そんなこと言わないで。さっき、すげぇ可愛かった。もっかいしたら、また可愛い反応してくれる?」
「そんな甘いこと言って、機嫌直そうとしても無駄だよ。」
別に、お前の機嫌なんてどうでもいいし。
可愛いお前がもっと見たい。
いつも可愛いけどさ。
「今日は痛くないの?」
腹を優しく撫でた。
「さっき薬飲んだから。」
「飯食ってないのに、飲んで大丈夫なの?」
「大丈夫じゃないけど、大丈夫。だってこっちの痛みの方が辛いから。」
後で胃薬飲む、と続けてそう答えた彼女。
変わってあげられるもんなら、変わってやりたい。
男にはその痛みがどのくらいのものなのかわからないけど、痛そうにしてるのを見ると、こっちまで辛くなる。
「そのうち、10ヶ月くらい痛みがない様にしてやるから。」
「それって・・・。」
「そのうちな?」
嬉しそうに、肩に顔をすり寄せてきた。
もう無理、心羽が可愛過ぎて死んじゃう。