第14章 Sugar14
「やめなくても良いとは言ったけどさ、やっぱ・・・して欲しくはない。傷なんて付けて欲しくない。だって、お前は俺のだから。」
「私は、流司さんのだけど・・・?やっぱ、気持ち悪い?」
そりゃそうだよね。
気持ち悪いし、面倒臭いよね。
「お前は、俺のものに傷付けるの?・・・だからさ、生きてるって感じたいんなら、毎晩、俺に愛されてなよ。」
「なっ!」
急になに言ってんの?
意地悪な顔になってるし。
お母さんたちいるんだけど。
「毎晩はムリ!!」
「じゃあ・・・辛いこととかあったら、すぐ俺に言え。抱え込むな。俺はお前のなに?」
「婚約者・・・。誰よりも、何よりも大切な人。私に、幸せをくれる人。」
彼は私を抱え込む様に、抱き締めた。
「心羽も、俺に幸せをくれる。だから俺がお前を、世界一の幸せものにしてやる。」
そんな風に優しく耳元で囁き、さらに腕に力を込めて抱き締めてくれる。
もうすっごく幸せだよ。
彼が存在しているだけで、私は幸せを感じる。
「それじゃ、私たちもそろそろ帰るね。」
「あっ、待って!駅まで送ってくよ!」
「いいから、流司くんといなさい。」
そう言って出て行った2人。
マンションの外まで見送って部屋に戻ってくると、ベッドに腰掛け、私を優しい目で見てくる。
「する?」
「へ?・・・あ、いや、明日仕事・・・ある。」
「してぇなぁ。」
ベッドにこてんと倒れて、横目で私を見てくる。
可愛い・・・。
そんな彼を見て私は、彼に近付き、頭の横に手をついて、耳を噛んで囁いた。
「流司さんのえっち。」
「ふっ。」
彼は一度鼻で笑うと、私の腕を引っ張り、仰向けになった。
これじゃ、押し倒してるみたいじゃん・・・。
「お前だって、したいじゃん?」
「ん、したい・・・。」
優しく口付けると、唇を舐められ・・・深いキスの合図。
心が、溶けそう・・・。
ううん、もう彼に溶かされてる。
ずっと前から。
彼の胸に触れ、そのまま手を下に滑らせると、固く主張する彼がいた。
「こら、まだ触っちゃダーメ。先に心羽が気持ち良くなるんだよ。」
今度は私が押し倒されて、激しいキスが降ってくる。