第14章 Sugar14
「俺、押さえ付けたい側なんだけど。」
涙目で睨んでくる彼は、すごく可愛くて、加虐心を煽る。
「ふふっ、流司さん、可愛い。」
「うっせ。・・・好きだって言え。俺だけだって。何回もっ・・・!」
「うん。流司さん、好きだよ。私には流司さんだけ。好き。大好き・・・。」
不安にならないで・・・もう悩んだりしないから。
すぐに断るから。
例え相手がすごく大切な人だとしても・・・。
私には、流司さんしかありえないから。
「もう、どんなことがあっても、流司さんを傷付けることはしない。」
「ふん、どうだか。」
絶対に傷付けないとは言い切れないけど、傷付けたくない。
でも、そんなことは誰だって言える。
「たった1人の愛してる人だから、傷付けたくなんかない。」
「今までどれだけ傷付いたと思ってんの?・・・ごめん、それはお互い様だね。俺も数え切れないくらい、お前のこと、傷付けてきた。」
どれだけ傷付いたとしても、私には流司さんしかいない。
どんなことがあっても、私は彼を選ぶ。
例え、数え切れない程の人を傷付けることだとしても。
「流司さんは、私のことどれくらい好き?」
「うわぁ、それ聞く?まぁ、そうだな・・・世の中のもの全部敵にするとしても、俺はお前の味方でいるよ。」
「なんか、クサい・・・。」
「おい。」
私もだよ。
なにがあっても、私だって、貴方の味方でいるから。
そのままお互いの顔を近付けて、深いキスをする。
お互いの存在を、想いを、確かめる様に。
どのくらいの時間、舌を絡めていたかわからないくらい長いキスを交わして、ゆっくりと離れる。
「ねぇ心羽、次のオフは?」
「ん?明後日だよ?」
突然、休みの日を聞かれて、頭ん中が?でいっぱいになる。
「俺も。じゃあその日、両親を食事に誘え。俺の親もこっちに来るから。」
「へ?」
待って・・・どういうこと?
「結婚の報告。一緒の方が楽でしょ?お互いの親も会わせられるし。」
まじか。
そんな突然、決められるとは思わなかった。
「なんで流司さんはいつも、そう勝手なの・・・もう慣れたけど。わかったよ、誘ってみる。」
「慣れたんなら、言うなよ。」
突然、お互いの親が会うことになりました。