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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第14章 Sugar14


私のせいで2人の関係が壊れちゃう・・・。


「私がいなければ・・・。」


「お前、なに言ってんの?」


「心羽ちゃん?」


声に出てしまっていた。


そう、私がいなければ、2人がこんな風になることはなかった。

全部・・・全部私が悪いんだ。


「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・。」


涙が止めどなく溢れて、止めることが出来ない。

困らせたいわけじゃないのに・・・。

泣いて許されることじゃないのはわかってるのに・・・。


「お前、うざい。いちいち泣かないでくれる?俺が聞いてんのは、なんですぐ断らなかったのかってこと。なんで断ることに躊躇してんの?謝られても、許せることと、許せないことあるんだけど。」


こんなに怒ってる彼は初めて見た。


「ごめんなさい・・・。」


「ほら、また。別れる?別れたいんでしょ?」


違う、絶対に別れたくない。


「わ、別れたら・・・2人はいつも通りになる・・・?」


「なれるわけないじゃん。バカなの?」


「今までと同じはムリだよ。お前らが別れたら余計に・・・。」


もしいつも通りになれるとしたら、今ここで私がちゃんと麻璃央さんを断って、流司さんに謝って・・・麻璃央さんが私のことを忘れてくれたら、だろうな。

でもきっと、完全にいつも通りにはなれない。


やっぱり、私がいなかったら2人はこんなことにはならなかったんだよね。


例え、どんな結果になったとしても、私は断らなきゃいけない。


「麻璃央さん、ごめんなさい。私には流司さんしかいません。流司さんしか見えてないんです。私は・・・彼だけいてくれれば、それでいいです。」


「やっぱキスしても、俺のことは1ミリも意識してくれなかったね。心羽ちゃん、ごめんね。ほんとにもう、こんなことはしない。2人の邪魔もしない。ただこれだけは知ってて欲しい・・・俺は2番目でも、浮気相手でもいいと思うくらい、君のことが好きだよ。・・・ごめんね、いつか好きだったよ、って言えるようになるから・・・。」


そんな顔しないで・・・。

今にも泣き出してしまいそうな顔で、笑わないで・・・。






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