第13章 Sugar13
「あ、プロポーズ・・・。」
そう言うと、いきなり目をごしごし擦り出した流司さん。
「あ、ちょっと!ダメ!!メイク!」
そんな擦ったら、メイクが崩れちゃう。
「あ。」
あ、じゃないよ・・・いくら崩れにくいやつでも、崩れる時は崩れるんだから。
急いで彼の前に回り込み、崩れてないか確認する。
「大丈夫、崩れてないけど・・・大丈夫?」
なんか、大丈夫、2回言っちゃった。
目が真っ赤なんだもん。
清光は赤いけどさ・・・白目の方が。
「なにが?」
「目、真っ赤・・・。」
本気で泣いてた?
「よし!主たちー!今からプロポーズします!もちろん、主たちのことも愛してるよ?」
私のことシカトしやがった。
心配してんのに。
きゃー!私も愛してるよー!って黄色い声が・・・。
さすが、プロ。
「プロポーズっていうか・・・神様の前に、皆に誓うね?」
結婚式みたいなことするの?
ぼけーっとしてると・・・
「ほら、心羽、誓いの言葉言って。」
ぼそっと、催促される。
「へ?」
「あの、ほら・・・健やかなる時も病める時も・・・とかのやつ。」
あぁ、あれね。
「えーっと・・・健やかなる時も病める時も、私が流司さんを怒らせた時も、生涯、私を愛してくれると、ここにいる主さんたちに誓いますか?」
「やだ。」
え・・・ちょっと、え・・・?
主さんたちもぽかんってしてるよ。
「生涯ってさ、死ぬまででしょ?俺は死んでも・・・生まれ変わっても、お前のこと愛してっから。」
え、ちょっと・・・そんなこと言われたら、どうしたらいいの?
「えっと・・・えっと・・・ずーっと永遠に私を愛してくれると、ここにいる主さんたちに誓いますか?」
「誓います。」
よかった・・・満足したみたい。
待って・・・この流れだと、私が次誓って・・・キスすんの?
しないよね?
「心羽、健やかなる時も病める時も、俺が拗ねて口聞かない時も、歯も髪もないじじぃになっても、永遠に俺のこと愛してくれると、ここにいる主たちに誓いますか?」
「ふふっ・・・誓います・・・。」
歯も髪もないじじぃって・・・笑わせにきてるでしょ。