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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第13章 Sugar13


時間の流れは早いもので・・・今日は、加州清光単騎出陣2017初日の、前日だ。


私にとっては、長かったような・・・。

だって、流司さんと出来ないから・・・。


「ねぇ流司さん、ほんとにいいの?刀ミュって、ずっとキャラ通し続けるでしょ?」


「いいんだってば。茅野さんや松田さんたちには、許可貰ってるから。事務所もOK出してる。」


そう言われると、なにも言えなくなる。


ほんとに事務所OK出してるんだよね?

そういうとこ、厳しそうだけど・・・。


まぁOK出てないとしないよね、流司さんは。


「俺、明日ちょー頑張るから、終わったら、俺の好きにさせてよ。」


「うん・・・わかった。」


俺の好きにさせてよって、そういうことだよね・・・?


くっ付いて眠った。


次の日、単騎出陣初日。


彼を加州清光にする。


ジャズアレンジの解けない魔法で始まる、今回の清光の出陣。


「いってらっしゃい!清光!」


円陣を組んだあとの彼の背中に向けて叫んだ。


「うん、じゃあ行ってくるね、主!」


顔だけを振り向かせて、役に入った彼がそう返してくれる。


「皆さんも、いってらっしゃい!」


アンサンブルの皆さんにも声をかけると、皆さんも笑顔で返してくれる。


始まったんだね、単騎出陣。


新衣装がいっぱいで、心臓持たない。

何回か見てるんだけど・・・。


いつの間にか、アモーレって、衣装ひらひらさせながら歌ってるし・・・。


ころころ変わる彼を見てドキドキしてたら、次の曲で終わりじゃん。


いつも通りの解けない魔法を歌い終わると、彼が話始める。

ほんとはこれで終わりなんだけど。


「あのね、主たちに俺から・・・清光じゃなくて、佐藤流司からお知らせっていうか・・・報告があるんだけど、聞いてくれる?」


清光のまま話すのね・・・。


客席から、はーい!って大きな声が聞こえる。

主たちは皆、?を浮かべてるけど。


「ある人を呼ぶけど、いい?」


いいよー!って返ってくる。


怖い・・・きっと賞賛の声だけじゃないから。

反対の声の方が多いはずだから。


「じゃあ、名無しのメイクさん、来てー!」


舞台に上がるのに、普段通りの格好ってどうなのよ・・・。


意を決して、舞台に上がる。







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