第2章 Sugar2
「え、する気ないって、1回もしてないの?」
「うん。」
「なんでしないの?」
「別に付き合ってても、しなくてよくない?」
彼が峻也さんと麻璃央さんの質問に答える。
流司さんは私と、ずっとする気ないの・・・?
どうして、私と付き合ってるの?
私のこと好きだからじゃないの・・・?
「じゃあ別れれば?心羽ちゃんのこと好きじゃないんでしょ?俺が貰うよ。」
麻璃央さんが私の肩を抱いて、彼にそう言った。
いつもの、からかってる感じじゃ、なかった。
「麻璃央?」
峻也さんが困ったように、麻璃央さんの名前を呼んだ。
流司さんが麻璃央さんを少し睨んで、
「・・・好きにすれば。」
ぶっきらぼうにそう言って、新選組のメンバーが集まってるところに行った。
勝手に2人で話を進めないでよ・・・。
私の気持ちは、どうでもいいの・・・?
私は流司さんと、別れるの・・・?
そんなの・・・やだよ・・・。
肩を抱く麻璃央さんの手を振り払って、大好きな彼を追いかけた。
「やだ・・・待って、流司さん!!」
足を止めてくれた。
でも、振り向いてはくれない。
勢いよく、彼の背中に抱きつき、
「本気なの・・・?」
そう問うた。
「俺といたって楽しくないでしょ?麻璃央くん優しいから、きっと俺といるより、幸せだよ。」
やだっ・・・やだよ・・・そんなこと、言わないで・・・。
「好きな人といる方が、幸せだよ・・・」
「じゃあ、俺のこと忘れて、麻璃央くんのこと好きになれば?」
どうして・・・私はこんなに流司さんのことが好きなのに・・・。
結局、貴方は私のこと好きじゃなかったんだね・・・。
「私は・・・流司さんじゃなきゃやだ・・・」
涙がとめどなく溢れてくる。
鼻声になってしまってる。
「麻璃央くん、俺より背高いし、かっこいいし、優しいよ?」
「流司さんがいい・・・」
私は貴方がいい。
どんなに、背が高くてもかっこよくても優しくても、私が選ぶのは、いつだって貴方なの・・・。
貴方じゃなきゃダメなの・・・。
「私のこと、好きになって・・・」
ずっと流司さんといたい。