第12章 Sugar12
流司さん、温かい・・・。
ずっと、くっ付いてたい。
「なに?今日は、甘えたい気分なの?」
「だって・・・。」
「だって、なに?」
さっき、意地悪したもん。
ゲームにばっか夢中になって、私に構ってくれなかったもん。
「お腹、痛い・・・かも。」
「かも?てかどうした、急に。」
なんか痛くなってきた。
「お前、そろそろ生理なってもいい頃じゃない?」
「なんで私の周期、把握してんのよ。てか私、生理不順だし・・・。」
そんなにずれたりはしないけど、1か月丸々来ない時だって、1か月に2回来る時だってある。
なのになんで、周期を把握してる。
「生理痛きつそうだから、生理だなぁってわかるし。」
「流司さんも生理なればいい。どんだけ痛いかなんてわかんないでしょ。」
「俺、お前のこと労わってんのに、なんでそんなこと言われなきゃなんないの。てか俺、男だし。」
なんで女ばっかり痛い思いするの?
赤ちゃん産む時だって・・・。
産んだことないから、わかんないけど。
「赤ちゃん出来たら、生理来なくなるね!」
「なんでそんな嬉しそうなの。」
「だって、生理痛ないじゃん!」
産む時は痛いかもだけど。
生理なんてなければいいのに。
「てっきり、俺の子供出来たの想像して、嬉しいのかと思った。」
てか、話てる場合じゃないね。
早くトイレ行って、確認しなきゃ。
彼から離れて、ポーチを持ってトイレに向かった。
流司さんに見られるの恥ずかしいから、いつもナプキンはポーチに入れてる。
「どう?なってた?」
トイレから戻って来てソファーに座ると、私のお腹を撫でながら聞いてきた。
「お腹、痛いよー・・・!」
「なってたんだね。」
彼がおいで、と言って腕を広げるから、寄りかかるようにしてくっ付いた。
私の肩を抱き、もう片方の手でお腹をさすってくれる。
「生理の時って、流司さん優しいから、生理って案外いいかもね。」
「なんだよそれ。さっきまで、やだやだ言ってたのは、どの口だよ。」
そういう、ちょっと意地悪するとこも好き。
「じゃあ、その口・・・塞いで?」
斜め上にある彼の顔を見上げた。