第12章 Sugar12

｢そんなに俺に構って欲しいの？｣


｢うん、構って？｣


膝を撫でたまま返すと、ちょっと不機嫌な声になる彼。


｢可愛くないなー。そんなんじゃ構ってやんない。もっと可愛くおねだりしなよ。｣


だから、恥ずかしいんだって。

構ってって言うだけでも、顔あっついんだから。


｢ほら、早くしないと、ゲームしちゃうよ？｣


ほんと、意地悪だなー。


そんなとこも好き過ぎて、どうしようもないんだけどさ。


振り向き、彼のお腹にほっぺをすりすりした。


｢もっと構って･･･。｣


｢まぁ、可愛くないこともない。｣


私の頭を撫でて、回りくどいことを言う。


｢どっちよ。｣


｢だから、可愛くないわけじゃない。｣


｢私、可愛いの？｣


面倒くさい、はっきり言ってよ。


｢うん･･･。｣


私の頭をお腹に押し付けて答えた彼の、顔が見たい。


彼の手を取って起き上がり、顔を近付けた。


｢ちょっとだけ･･･いい？｣


彼の口に、少しだけ指を入れて聞く。

すると彼は私の手を取り、俺もしたい、と言って、軽い口付けを落とす。


そのまま横にされて、彼は少し離れた位置から唾液を私の口に垂らした。

零さないように口を開けて、飲み込む。


｢なんか、すっごいエロいね。｣


｢流司さんのが、欲しい･･･。｣


｢だから、それ言っちゃダメ。しかも、その顔もダメ。･･･食っちゃうぞ。｣


したいのに出来なくて、涙が溜まる。

彼を見つめると、困ったように目を細めた。


｢食べてよ･･･。｣


｢冗談だよ。俺が言ったんだよ？しないって。｣


下半身の疼きを、目を閉じて歯を食いしばり、抑える。


｢好きって、言って。｣


｢好きだよ。｣


ちゃんと答えてくれる。

好きっていっぱい言ってくれるって約束したから。


｢もっと。｣


｢好き、愛してる。｣


｢もっと･･･！｣


好きとか愛してるとか囁きながら、服の上からたくさんのキスを落としてくれる。


｢なんでこんな恥ずかしいことさせんの？もうきつい･･･。｣


顔を真っ赤にさせて、私を睨む。


｢私も好きだよ･･･愛してる。｣


キスをして、舌を少しだけくっ付けて離れる。

少しだけ糸を引いた。


私も恥ずかしくなって、彼の胸に蹲った。