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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第12章 Sugar12


朝、目が覚めると、俺の手を握り、頬に寄せる彼女がいた。


「なんなの、ほんと・・・。」


そんな可愛いことされたら、俺、どうしたらいいの?


もう許すから、これ以上俺を欲情させないで。


「あ、流司さん、おはよ。」


寝惚けて微笑む彼女。

最高かよ。


「おはよ、心羽。さ、起きて。」


「んー、もう少し・・・。」


あ、寝た。


ちょっと、お前起きないと、俺起きれないんだけど。

俺もう、起きなきゃいけないんだけど。


無理矢理なんて、離したくないし。


「起きろってば。俺、起きないと・・・。」


「私のこと好きって言ったら、起きたげる。」


なんだよ、起きてんじゃんかよ。


そんな恥ずかしいこと、いっつもいつも言わせやがって・・・ほんと、お前には適わない。


「心羽、好きだよ。昨日は意地悪してごめんね。もう、怒ってないから・・・。」


キスしようと頬に手を添えると、唇に人差し指をあてて、止めさせられる。


「あんまりキスはしない方がいいかもね。」


起き上がり見つめ合って、抱き締めた。


こいつの匂い、好き。


彼女の髪の匂いを嗅ぎながら、時計をちらっと見た。


やばいなぁ、準備しなきゃなぁ。


「ずっとこうしてたい。」


彼女の髪をぎゅっと握り、腕の力を強めた。


「ダメだよ、流司さん、遅れちゃうよ?」


「わかってる。」


名残惜しさを感じながら、彼女の身体を離し、シャワーを浴びる準備をした。


はぁあ、どうしよ・・・。

まじで俺、あいつのこと好き過ぎる。

好き過ぎて辛いってやつ?


俺がこんな気持ちにさせられるなんて、お前が初めてだよ。


ほんと、いつも俺の初めてはあいつに奪われる。

まぁ俺も、あいつの初めて色々奪ってるけど。


シャワーを浴び終わり部屋に戻ると、ご飯はもう出来ていた。


テーブルに運ぶ心羽の背後に周り、腰をぎゅっと抱き締める。


「うわっ!!ちょっと流司さん!危ないよっ!」


びっくりの仕方が色気ないよな。

そういうとこ、可愛いけどね。


「はいはい、ごめんね?」


「反省してない。」


「ん?」


聞こえないふりをして座り、彼女が座ったタイミングで手を合わせて食べ始めた。








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