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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第12章 Sugar12


「心羽、安心して?しない分、いっぱい好きって言ってあげるから。」


「ほんと?」


「ほんと。好きだよ、心羽。」


膝の上にある私の手を握って、そのまま顔を上に上げてきて、キスをする。


唇を離し、おでこをくっ付けて、お互い照れたように笑い合う。


「やばい・・・キスするとしたくなっちゃうね。・・・でも、キスだけは許して。」


「ちゅって感じの可愛いのだったら、大丈夫でしょ?」


外国の挨拶みたいな。


「だってお前、それでも反応やばいもん・・・俺の身にもなって・・・。」


そりゃあ、だって・・・嬉しいから・・・。

照れちゃうし・・・。

幾らしても、流司さんとのなら、慣れるはずない。


突然足を開かせられ、その間に入ってきた彼は、私のお腹に甘えるように抱きついた。


「どうしたの?」


「なんかさ、お前にこうすると安心する。」


そう言うと、匂いを嗅ぐようにすりすりし始める。


可愛過ぎだから・・・。

思わず、頭を撫でてしまった。


「あ、流司さん、メイク!」


「あ・・・。」


あ、じゃないよ、もう。


「大丈夫、付いてない。」


「早くシャワー浴びて来なさい。」


「はーい。」


彼はいつもメイク、そのまんまで帰ってくるから・・・。


お風呂場に向かったと思ったら、ドアの隙間から顔を出して、


「一緒に浴びる?」


なんて言ってくる。


そんな可愛いことしないで。


「いいよ、私もう浴びたから。」


「ちぇ。」


可愛いな、もう。

さっきから、なんなんだ。


ダメだよ、今、流司さんの身体見たら、抑えらんなくなっちゃうから。


彼がお風呂に行ってから少し経ち、彼の着替えやタオルを持っていく。


「着替え、置いとくよ。」


「うん。・・・心羽、ほんとに一緒に入んない?」


冗談で言ってたんだと思ったんだけど、ほんとに一緒がよかったの?


「したくなっちゃうよ・・・。」


「ごめん・・・。」


すりガラスから見える彼のシルエットが、少し小さくなった気がした。


流司さんは、なにも考えずにただ一緒に浴びたかっただけなんだよね。

でも、私は意識しちゃうから・・・。

私の方こそ、


「ごめんね。」


脱衣所から出た。








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