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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第12章 Sugar12


彼が帰ってきたので、玄関まで迎えに行く。


「お前はさ、俺のこと待ってないんでしょ?」


は?帰ってきてそうそう、なに言ってんの?


拗ねた顔をして、私の横を通り過ぎた。


ただいまくらい言ってよ。

おかえりくらい言わせてよ。


「ぷにおーもちおー、俺がいなくて寂しかったか?やっぱ俺がいいよなー、あんなブスより。」


ムカつく。

私はこんなに頑張って抑えてんのに、煽ってきて、私が否定すると、そんな風に怒るの。


「そうですね、こんなブスよりぷにおたちの方が、可愛いですもんね。」


「ふっ、そんな怒んなって。心羽、ただいま。」


「そんな風に機嫌とったって、無駄ですよーだ。」


私の腕を取って引き寄せて、優しく手を握られる。


八重歯見せて、微笑まないでよ・・・心臓うるさい・・・。


私の胸に耳を付けて可愛いと呟き、私を見上げ、微笑む。


やめて・・・心臓痛いから。


「余計早くなったね、鼓動。」


恥ずかしくて彼の顔を見れず、ぷいっとそっぽを向いた。


「心羽、こっち向いて。」


そう言って、私のほっぺに手を付けて、顔の向きを戻される。


戻されるどころか、そのまま引き寄せられて、彼の顔がどんどん近くなっていく。


「ちゅー、していい?」


どうして聞くの?

私だってしたいの、知ってるくせに。


もう我慢出来ない。


彼のほっぺに両手を添えて、自ら口付けた。


「そんなにしたかった?」


唇を離すと、意地悪にそう聞いてくる彼。

それにはなにも答えず、何度も唇をくっ付けたり、離したりを繰り返した。


いつの間にか私は彼を押し倒してて、彼の腰の上で馬乗りになってる。


「すげぇ積極的だね?でも、これは入れないの?」


と言って、舌を軽く出す彼。


ダメ、今それしたら、止まんなくなっちゃう。


「俺のこと、好き?」


わかってるくせに、聞かないでよ。


彼の口を塞ぐように、また口付けた。


「ちょ、心羽、腰動いてる・・・勃っちゃうから、やめて。」


気付かないうちに、腰を動かしていたみたいで、腰を掴まれて止めさせられる。


恥ずかしい・・・したくて堪んない。


「うぅ、したいよぉ・・・。」


疼きを止められず、泣いてしまった。








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