第1章 Sugar1
「流司さん、飲み過ぎ。」
「あ?」
「・・・すみません。」
怖いよー。
酔ってる分、余計怖いよ・・・。
いつもよりも、彼は飲んでいる。
やなことでもあったのかな?
小越さんは、ほんと強いね。
流司さんよりは普通に、飲んでる量が多い。
私は、あんまり飲めないから、少しだけ。
あそこの鳥越さんとか、失礼ですが、うるさい・・・。
お酒の席だし、あたりまえか・・・。
「流司さん、そんなに飲んで、帰れるの?」
「涼くんがいる。」
「あ、うん、そうだね・・・」
涼さんは、お隣さんだ。
けんかしてる時、迷惑してたら、ごめんなさい・・・。
「お前、なんでそんな飲んでないわけ?もっと飲めよ。」
「え?りゅっ、えっ?!やめっ、んっ・・・!」
急に、口移しで飲まされた。
なにしてんの?
みんな見てるのに・・・。
ほんと、どんだけ飲んだの?!酔いすぎだよ!
「見せつけんなー、イラッとする。」
麻璃央さんごめんなさい。
私は、そんな気、一切ないですから。
「じゃあ、麻璃央くんにもする。」
「は?流司、まじで・・・?」
「え?して欲しいんじゃないの?」
流司さんって、酔うと大胆なるよね・・・。
見たいけどさ。
口に出したら、絶対引かれるから言うわけないけど・・・。
「麻璃央くん、んー・・・」
そう言って、麻璃央さんに迫る流司さん。
うん、やばい。
私にとって、最高過ぎる展開。
「わっ!!流司、やめろ!やだっ!無理っ!!」
逃げる麻璃央さん。
「あはははっ!」
って笑いながら、麻璃央さんをがっちりホールドした。
「え・・・心羽ちゃん?」
「心羽、ナイス!だけど、ナイスじゃない。なに麻璃央くんにくっついてんの?」
「離れて欲しいんなら、早くやってよ。」
麻璃央さんごめん、流司さんにキスされて。
私、すっごく見たい。
「あーもー!お前らほんとバカップル!!ある意味バカップル!最悪っ!」
なんか、ほざいてるけど、褒め言葉として受け取っとく。
流司さんがお酒を口に含み直して、麻璃央さんにちゅー・・・。
あー、やばい、天国・・・。