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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第10章 Sugar10


誰だよ。

流司さんとの時間、邪魔しないで。


彼が私の携帯を手にして、


「俺、出ていい?」


よくわかんないけど、うんと返事した。


「はい。」


ビデオかよ。


「え、なんで流司?」


麻璃央さんかよ。


なんでこう麻璃央さんって、邪魔してくれるのかな?


「なんの用?今、お取り込み中。」


いや、なに言ってんの、流司さん。


「あ、邪魔した?てかお前らどんな頻度でやってんの?」


「麻璃央くんに関係ない。してないし。てかなんでやってるなんて思ってんの?変態。」


辛辣・・・。

流司さんがお取り込み中なんて言うからでしょ。


「流司、お取り込み中って・・・。」


「心羽今、この状態。」


カメラをアウトにして、私のほうに向ける。


いや、恥ずかしいんだけど。

ソファーに横になって、だらんとしてるから・・・。


「麻璃央さん、こんばんは。相変わらず電話のタイミングいいですね。」


「2人して俺をいじめないでっ!」


お腹が痛くて声に力が入んない。


「心羽、大丈夫?また痛み、強くなった?」


「うん・・・麻璃央さんの声聞いたら・・・。」


「酷くない?てか心羽ちゃん、どうしたの?」


まじで電話きてから、すごい痛くなった。


「せい・・・。」


「麻璃央さんこそどうしたの?なんか用あったんじゃないですか?」


彼が生理という単語を言う前に、逆に麻璃央さんに質問をする。

やめてよ、流司さん以外には生理だってこと、知られたくない。


「心羽ちゃんの声が聞きたくなった!」


うん、すっごくどうでもいい。


でも、あんなことあったのに、普通に話せてるのが嬉しい。

ちゃんと話せなくなるんじゃないかって・・・今までとは、関係違うくなっちゃうんじゃないかって、怖かった。


「ごめんね、今声枯れちゃってて・・・。」


昨日のあれのせいで、声がまだ枯れてる。


「だからもう切るね。またね。」


「えっ!ちょっ、りゅう・・・。」


切っちゃった。


ほんと麻璃央さん相手だと、容赦ない・・・。

それくらい仲良いってことだよね。


「ねぇ流司さん、このまま寝てもいい?」


「いいよ。」


彼の近くにいると、安心して眠くなっちゃう。








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