第10章 Sugar10
「私は大丈夫だよ。さっき見たら結構、量多かったし・・・だから、流司さんだけしよ?」
「じゃあ俺もいい。量多いってことは、お前今、相当辛いでしょ。しなくていいよ。お前生理痛きつい方なんだから。」
どうして・・・私、あんなことさせたのに、怒らないの・・・。
怒ってよ・・・怒っていいことなんだよ?
「でも流司さん・・・。」
「いいって。横なってろ。」
そんな彼に甘えるように、彼の膝に頭を乗せて横になった。
横を向けば、まだ固さを保つ彼が存在感を放ってる。
「あんま見んなよ、恥ずい・・・。」
そう言って私のお腹を擦りだした。
温かい・・・少しだけ痛みが和らいだ気がする。
「大好き!」
「ちょっ・・・!なにしてんだよ、バカ。」
ちゅっと音をたてて、そこにある膨らみにキスをした。
てか、いつの間にズボンちゃんと履いたの?
今気付いた。
さっきから見てんのにね。
「そういうことしたら、余計おっきくなるから、やめて。」
「手でしようか?」
「だからいいって。腹痛いくせにムリすんな。」
なんでもっと、自己中にならないの?
なっていいんだよ、私は彼女なんだから。
沢山、我儘していいんだよ。
「私はどんな流司さんでも好きだから、もっと求めていいんだよ?それで、嫌いになったりなんて、絶対ないから。」
「俺は、こうしたいからしてんの。体調悪い彼女に手出すとか、どんだけやな彼氏だよ。」
流司さんなら、それでも好きだって言ってんのにな。
そんなに私に、優しくしなくてもいいのに。
でもそれが、彼のしたいことならこれ以上、なにも言わない。
だから今は、優しい彼に甘えることにする。
「なぁお前って、ちょっと太ったよな?」
「なっ・・・むっ!」
お腹の肉を摘んで、酷いことを言う彼を睨んだ。
確かにちょっと太ったけど、気付かれる程だとは思ってなかった。
「流司さんのバカ!デリカシーなさ過ぎ!」
「は?別にいいじゃん。俺、お前が太ってもなんも思わないよ?気持ちなんて、変わらないし。」
そういう問題じゃないんだよ。
女の子はいつだって、大好きな人の前では綺麗な姿でいたいの。
少しでも可愛いって思ってもらいたいの。
女子力皆無の私が言っても、あれかもしんないけどさ・・・。