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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第10章 Sugar10


もうダメ・・・サスケかっこよすぎ。

いやまだ、サスケにはなってないけど。

普通に稽古着だし・・・。

髪とか、汗で濡れてて・・・色っぽい。

お願いだから、誰も流司さんを見ないで。

あんなかっこいい流司さん、誰にも見られたくないよ。


「心羽ちゃーん!やっと、心羽ちゃん捕まえた!」


「優衣さん・・・どうしたんですか?」


後ろから優衣さんに抱きつかれた。

可愛い・・・いい匂いする。


「あ、ごめんね、汗臭いよね。」


そう言って、バっと離れた。

めちゃくちゃいい匂いしたんだけどなぁ。


「全然、いい匂いしました。」


「なにそれ!絶対、汗臭いよー。」


自分の服の匂いをかんでる。


可愛いなぁ。

その女子力、私にも少し分けて・・・。


「ん?」


いつの間にか目の前に流司さんがいて、私の目線に合うようにしゃがんで、私を見てる。


「どうしたの?」


「なんか言わないの?」


彼の言いたいことがわからない。

なにか、言って欲しいのかな?

でも、なにを言って欲しいの?


「なんでも言うこと聞くっつったじゃん。」


「あー。」


「忘れてたのかよ。」


完全に忘れてたわ。

別にそんなことしなくていいのに、流司さんらしくない。

いっつも意地悪してくるくせに。


「いい子いい子。」


「は?」


彼の頭を撫でた。

それくらい反省してるんでしょ?

もういいよ、確かに辛かったけど、それ以上に嬉しかったんだから。


「バカにしてんだろ。」


「してないよ。・・・じゃあ、帰ったら私の言うこと聞いてもらうね?」


「ほんとにいいの?今日一日中聞くつってんのに・・・。」


ニコッと笑ってみせた。


帰ったら、とっておきのお願い聞いてもらうからね。

それ1回で、今日一日中分くらいあると思うよ。

嫌とか受け付けないから。


「稽古、頑張ってね!」


「うん。」


そっけないなぁ。

彼らしいけどさ。


「キスしていい?そしたら、めちゃくちゃ頑張れる。」


「なにそれ。」


流石に口にするのは恥ずかしくて、ほっぺにちゅっとした。


「ありがと。」


ちょって照れてる、可愛い。


「私、空気・・・。」


そういえば、優衣さんと話してたんだった。






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