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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第1章 Sugar1


「心羽ちゃん、久しぶり!」


「あっ、麻璃央さん!お久しぶりです!」


麻璃央さんに挨拶をしていると、背中に鋭い視線を感じる。
私は、気付いてない。うん、気付いてない。


「最近、流司とどう?流司、ちゃんと構ってくれてる?」


「ん〜、はい!」


「なんか微妙だね。」


「進展はありましたよ!」


話せる内容じゃないけど・・・。


てゆか、後ろからの視線が痛い。
麻璃央さんもちらちら、私の後ろを見ながら、ニヤニヤしている。


このくらいなら、いいでしょ?
ダメなの?


「心羽」


「いっ?!」


腕をぎゅっと掴まれて、後ろに引かれた。
痛いって、流司さん。


流司さんが麻璃央さんをギッと睨む。
麻璃央さんは相変わらず、ニヤニヤしている。


「麻璃央くん、楽しんでるでしょ。」


「バレた?」


流司さんは不機嫌全開。
それに対して麻璃央さんは、にんまり。

麻璃央さん、よく、この状態の流司さんで遊べるね・・・。


内心、ビクビクしながら、2人を見つめる。


「いやぁ、流司もあからさまにヤキモチ妬くようになったねぇ。」


「は?ちげーし。」


ヤキモチ、だよね?
流司さん、自分で言ってたじゃん。
妬くから、麻璃央さんとかとあんまり話すな、って。

怖いから、言わないけど・・・。


「あっ、心羽ちゃんだー!久しぶりだね!」


「お久しぶりです、小越さん!」


あぁ、堀川・・・。
小越さんは素でも、堀川感があって、ヤバい。


「はーい、そこまでね。おご、どっか行って。」


「え?」


「心羽ちゃんとあんま話させたくないみたい。」


え、もうちょっと、堀川と話させてよ。

相変わらず、麻璃央さんは笑いながら、小越さんに説明している。


私ね、清光もだけど、堀川も好きなわけ。
だから、もうちょっとだけ、あとちょっとだけ、話させて。

なんて、口に出せるわけないけど。
だって、流司さんの顔、怖すぎるもん。
笑ってるけどさ。


他にも、話したい人いるんだけど、今は無理かな?
流司さん、爆発するといけないから。



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