第8章 Sugar8
俺はもう、なにもかも心羽だけのもの。
俺の心は、お前しか写さない。
「ごめんね、したくないわけじゃないんだ。ただこうして、二人でゆったりした時間を過ごすのもいいなって、思ったの・・・。」
「お前と居れるなら、俺はどんな過ごし方でもいいよ。」
やばいな・・・恥ずい、これ・・・。
「・・・とか、思ってないからっ・・・!」
これじゃあ完全に、ツンデレじゃん・・・。
あーもう、余計恥ずかしいわ・・・。
「ふふふっ、そっか。私も。」
もうやだ・・・。
なんでこんな乱されるかなぁ・・・。
いっつも、こいつにばっかり・・・。
きっとそれは、俺が鈴木心羽を好き過ぎるせい。
こいつと時間を重ねる度、その想いは大きくなっていく。
「ねぇ、俺の裸を見た奴は死ぬぜってほんとだね。流司さんの裸見た時、私、死んだ。」
「は?・・・生きてんじゃん、なに言ってんの?」
そうだよ、今、目の前で喋ってじゃん。
なに、幽霊なの?
やめて、お前が死んだら、俺、どうすればいいの?
「だって、まじでもう・・・気失うかと思った。」
「真顔で言うなよ。」
「ほんとのことだもん。」
俺の身体、そんな魅力ないと思うけど?
それを言うなら、お前だし。
なんだろ、綺麗過ぎて触るのを躊躇うくらい、やばかった。
でもどうせ、俺だけのもんだし、他の奴にやることなんてないし。
俺のもんなら、幾ら触っても、誰にも怒られないからね。
「心羽、お前の方がすげぇキレイ・・・。」
「な・・・なに、急にっ・・・!」
「照れ過ぎだろ。顔どころか、耳まで真っ赤!」
すげぇウケる。
めちゃくちゃ可愛い。
俺の言葉一つで、こいつの表情はころころ変わる。
それが面白くて、つい、いじめたくなる。
「急に、胸きゅんゼリフなんて言わないで・・・。」
「別に、胸きゅんさせようとしたわけじゃないし。お前が勝手にしたんでしょ。」
思ったことを口にしただけ。
そうすると、こいつは喜ぶから。
喜ぶ顔が見たいから、俺は、いつも思ったことを口にしたい。
こんな時、口下手な自分が嫌になる。
自分の出来る限りでいいから、心羽を喜ばせたい。