第4章 留まる?踏み出す?
次の夜も、メリオダスと屋根でお話しした。
メリオダス
「キングから聞いたぜ。
お前、声無しでも魔力使えたんだな」
ミーシャ
『誰も使えないなんて言ってないし』
メリオダス
「いつからなんだ?」
ミーシャ
『割と最近。沢山練習した』
メリオダス
「あれ、なんていう技?
黒い馬と…騎士だっけ」
ミーシャ
『特に名前は決めてない。
あれは、闘級の大きさによって幻を出すことができる。
私がてきるのは、せいぜいそんくらい』
メリオダス
「流石、天才だな」
ミーシャ
『それやめてよ…』
ははっ、とメリオダスが笑うと、
メリオダス
「んで、お前はこれからどうするんだ?」
ミーシャ
「……」
メリオダス
「……」
あー重苦しい。
メリオダスは、今度は沈黙を破らなかった。
静かに、一緒に星を見ていた。
まるで、好きにしていいよ。と言われているようだった。
でも、私の気持ちは変わらない。
私なんて存在意義がない。
私なんて生きててもしょうがない。
今日だって、ディアンヌにキング。
街の人達だって迷惑かけた。
もう、どうしようもないな……。
もう痛くないはずなのに、頭に当てられた石の痛みが、今した気がした。