第3章 買い物にレッツラゴー
「坊や!!」
「お母さん!!」
真下で声がする。
オイラはそこに降りると、男の子はオイラから離れ、お母さんらしき人物へ飛び込んだ。
キング
「馬車に轢かれそうになっていたところを保護しました。
ご迷惑をかけてすみません。では」
説明をざっとし、待って下さい!と呼び止められる声を背に、急いでミーシャの元へ飛び去った。
沢山の人がミーシャを丸く囲んでいた。
オイラはミーシャを掴もうと手を伸ばす。
その瞬間、ミーシャが恐ろしいほどの殺気を出した。
キング
「!?」
すると、ミーシャの背後に、とても大きな像が現れた。
その姿は、黒く燃える馬に、乗った白い鎧をつけた騎士だった。
あまりの威圧感に、オイラはミーシャを助けることも忘れるところだった。
その騎士は、手に持っていた大きな槍を振りかぶると、大勢の人たちに向かって振り下ろした。
キング
「駄目だミーシャ!!!」
やめさせようとした一瞬、ミーシャはすごいスピードで向かってくると、オイラを掴み、もと来た道を走り出した。
キング
「!?早っ!!」
ふと後ろを振り返ると、更に驚いた。
なんと、あの騎士がいなくなっているのだ。