第1章 再開。
ホーク
「ピクニックゥ~~?」
丘の上に建っている一軒の店。
移動酒場〈豚の帽子〉
その店の中で、やけに甲高い声が響いた。
店には、二人と一匹が仲良く会話をしていた。
エリザベス
「えぇ。最近やっと落ち着きましたし、気晴らしにと思いまして」
中央には、女性が男の子と豚に向かって話していた。
彼女の名はエリザベス・リネオス。
ここリオネス王国の第三の王女だ。
メリオダス
「店で飲むのもいいが、外も楽しそうだなぁ」
小柄の男の子が、小さな豚を眺めながら返事をした。
彼はメリオダス。
通称、〈憤怒の罪(ドラゴン・シン)〉
「〈憤怒〉に我を忘れ「ダナフォール王国」を消滅させた」という大罪が彼の背後にはあり、
七つの大罪の団長である。
ホーク
「天気もいいし行くなら皆で行きたいなぁ!!」
喋る豚こと、ホーク。
彼は自称「『残飯処理騎士団』団長」
今は基本的に〈豚の帽子〉亭の残飯処理などを請け負っている。
エリザベス
「もちろん、皆様も一緒に誘おうと思っていますわ」
メリオダス
「じゃーバンに昼飯でも頼もうかな。
丁度今日は定休日だし」
木の椅子からメリオダスが立ち上がり、バンを呼びに行こうとすると
バン
「ったく、朝からうるせえなぁ・・・・」
二階へ続く階段から、バンが下りてきた。