第2章 過去の記憶と生命と
まずは自己紹介だな、と前置きをしてメリオダスが喋りだした。
メリオダス
「こいつはルース・ミーシャ。罪人だ」
ミーシャ
「(コクリ」
メリオダス
「昔、リオネス国の近くに小規模だが町があったんだ。そこにミーシャは住んでいたんだ」
キング
「そこはあまり治安もよくなくてね、よく盗賊などが徘徊していたんだ」
ミーシャ
「・・・・・・・・」
盗賊と聞いて、ちょっとどきっとした。
メリオダスと目が合ったけど、ごまかして目を逸らした。
メリオダス
「そして、ミーシャが・・・・何歳だっけ・・・・」
私は、手で「4」を作り、メリオダスに見せた。
メリオダス
「あぁ、そうか。こいつが4歳の時に、その町で、大切な人達が殺されたんだ。聖騎士に」
ミーシャ
「・・・・・(コクリ」
私が頷くと、再び沈黙が訪れた。
私は咄嗟に紙とペンを持つと、カサカサと書き始めた。
三人の視線が私に向けられる。そんな中、必死に書いた。
『私は、昔から異変体なんだよね』
そう書いて見せると、
キング
「❝魔力に愛される者❞・・・・なんて言われてたよね」
ミーシャ
「(コクリ」
キング
「ミーシャは、昔から魔力が多かったんだ。尋常じゃないくらいにね」