【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~
第16章 それぞれの想い
松「いい加減諦めたら?フラれたんだし…」
美羽「ば、馬鹿言わないで!別にフラれてなんてないわよっ!」
松「同じことでしょ~?」
美羽「あんたホントにうるさい!誰が執事になんか――」
松「ハイハイ。照れなさんなって、今更。バレバレなんだから」
美羽「だ、だから違うって――」
櫻「…」
ふとまわりを見たら、みんな温か~い目でアタフタしちゃってる美羽を見守ってるし。
う~ん…
マジっぽいな、これ。美羽お嬢様、ガチで俺のこと…?
まあ
そういうことなら…
櫻「なんだ~。もう。水くさいですよ、お嬢様」
美羽「え…」
ナプキンで口元をわざとらしく拭って、水を含んで口直し。
そしてお嬢様の真横で屈みスタンバイ。
櫻「失礼ながら、お嬢様」
美羽「な、なによ…?」
櫻「私なんかのチューでよろしければ、いくらでも…。ンン~…」
美羽「!!!」
しぃ~~ん…
って。
もちろん冗談だったんだけど…。うわ、やっちゃったかな。これコッチが照れるパターンかも。だってチョー茹だってるんだもん、お嬢様…。
櫻「…」
美羽「…」
…なに?この初な生物(笑)。