第15章 晩餐会

美羽「…櫻井、アレちょっと取ってきて」
櫻「松本の焼きそばですか？わかりました」
松「あ。ダメっすよ。何言ってんすか」

皿を取り上げる松本。

松「私ごときが作った料理、美羽おジョーサマのお口に合うわけないじゃないですか。とんでもない」
美羽「っ」
松「ささ。まずこちらを。今日も最高の出来ですよ、シェフの人参てんこ盛りサラダ。お嬢様の大・好・物っ♪」
美羽「！？」

あ、人参大っきらいなハズ…。

シェフ「ﾌﾌ。松本さんが以前料理を作ってくださった時も、お嬢様には珍しいものばかりだったみたいで…。実は相当お好みの味だったようなんです。私のなんてそっちのけで食べてらっしゃいましたから(笑)」
櫻「へぇ～…」

さすがマツジュン。

てことは～…


美羽「ちょっと！ケチケチしないで寄こしなさいよっ」
松「でもこんな下賤なものお嬢様に食べさせるわけには…」
美羽「じゃ何で作ったのよ！？いいから食べさせなさい！早くッ！！」
櫻「…」

これはさっきの仕返しってことね(笑)。


櫻「はい、松本くん。もうその辺にしてあげて」
松「は～い。先輩がそう言うなら、しゃーねえから食っていいっすよ」

あくまでブレない上から目線（笑）。

美羽「最初から大人しく渡せばいいのよ、まったく…。ﾊﾟｸ、ﾓｸﾞﾓｸﾞ…。！！！」

ｶﾞﾂｶﾞﾂｶﾞﾂｯ！！

櫻「…」

マジめっちゃお気に召してんじゃん、お嬢様(笑)。