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【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~

第12章 刻まれた文字



松「おっ。さっすがお嬢様。器が違いますねぇ~」
櫻「当たり前だろ。誰だと思ってる?世界の北条家の!美羽お嬢様だぞ?そんな…狭い了見の持ち主じゃないんだよ」
松「ですよね~?」

俺らに持ち上げられて気分を良くした美羽は、何やらゴソゴソ…。

美羽「えーと…。あった。ハイ。これなら別に持っていっても構わないわよ」

と気前のいいことを言いだしたまでは良かったが…


松「!これ…」
櫻「なに?」

コソッ…

松「軽く三ケタいってます、このネックレス。いや、下手したら四ケタ…」
櫻「…」

四ケタ…って一千万以上!?マジっ!?

櫻「お、お嬢様、これは~…」
美羽「これ?あの石頭が寄こしたのよ。二十歳の誕生日の時だったかなぁ。いらないって言ってるのに。趣味合わないのよね」

“あの石頭”って…旦那様のことですか、お嬢様っ?しかも二十歳の誕生日って…成人のお祝いじゃねーのっ!?それっ、マジどんだけの値段すっかわかんないっす、それっ!趣味とか以前の問題ですお嬢様~~~っ!!

美羽「私は絶対使わないし。よかったらどうぞ?まだ新品よ。ちょっとごちゃごちゃしてて重いけど」

ひぃぃぃぃ~~~っ!ごちゃごちゃってそれっ、全部宝石!しかも俺が見ても高そうってわかるくらいのハイクオリティーなやつぅ~~~っ!

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