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【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~

第10章 指輪奪還



って

気が緩んでたんだな、きっと。今思うと。

マジでスローモーションみたいだった。受け取った直後、いきなり彼女の飼い犬が吠えて。びっくりしたはずみに箱落としちゃって。落ちた衝撃で指輪が飛び出て。それを仔犬がパクリ…


って。


櫻・松「うっそぉ~~~~ッ!!!!!」


ここまで苦労して、ようやく取り返したのにっ!?んなオチあってたまるかぁぁぁ~~~っ!!!

女「きゃあっ!コラッ!だめよっ!!」
櫻「ちょっ…待ってっ!出してっ!」
松「お願いだから返してッ!!」

みんなの声にビックリして、普段は大人しいらしいその仔犬はパニックで猛ダッシュ。

「ま、松本!」
「あ、僕ダメです」

両手で×をつくりながら苦笑い。あ、そうだった。彼は動物好きなんだけど、動物が嫌うんだよね、なぜか。いつも切ない片想い…。つっても、俺だってそんな得意な方じゃないんだよ、実は。どんな仔犬でも若干怖いし。ま、俺も好きなんだけどね?



物々しい空気のせいか、飼い主である彼女が呼んでも全然戻ってこなくて。警戒一色の目でこちらを伺いながら、決して間合いを縮めさせてはくれない…。

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