【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~
第1章 prologue
で
結局問題は振り出しに戻り、まずここは一体どこなんだっていう…
状況把握すべく壮大な一人ボケツッコミ劇が繰り広げられている頭の中
そして諸々、寝起きの頭で推理した結果
「あ~…」
ポンッ☆
はいはい。そういうことね?これ、アレでしょ。いわゆる“夢オチ”ってやつ。だってあり得ないじゃん。テンパってたってそこはわかるよ。こんな現実味ない状況他にないだろ。そもそも俺、昨晩は確かに自宅のベッドで眠りについたもん。そうだよ、思い出した。いつも通り酒はたしなんだけど、そんな量いってないし。ちゃんと通常通り、そんな遅くもない時間に寝たしね?もちろん独りで。
…てか、俺さっきまで楽屋にいなかったっけ??
まあ…どっちにしても、やっぱりアレだ。まだ目覚めてないんだよ、これ。ゼッテーそう。だってまずおかしいのがさ。なんでこんな見たこともないような豪華な部屋が舞台なのかってこと。そしてこの女性。
見たところ、いわゆる“お嬢様”っぽいけど…
「…」
「…なによ。何見てんのよっ。もぉ~~~…主人に起こされる執事なんて聞いたことないわっ」
え
“執事”?
「ホラ!とっとと起きて!!早く着替えなさいよっ」
「あっ!」
ふ、布団…ッ!
「…。キャアッ!?」
「~~~」
いやそれ俺の台詞~~ッ!!