【S】Moebius Ring~目覚めたら執事!?~
第4章 捜査会議
松「え?何ですか?」
美羽「とにかくっ!あれに変わるものなんてないのっ!アレを探し出して!!」
松「だから、せめてブランド名――」
美羽「ごちゃごちゃうるさいわねっ。いいから黙って探しなさいよっ!!」
松「・・・・・」
松本くんのイライラが本格的になってきちゃったんで、さすがにドクターストップ。
櫻「1回深呼吸しますかっ。ねっ?松本くんはちょっと廊下で。頭冷やしておいで」
若干落ち着きを取り戻したお嬢様に、何とか話を聞くことができた。彼女の意向はこう。
・姉には渡すまで絶対秘密
・他の使用人らにもプレゼントだってことは悟られず探し出したい
・指輪はシンプルなデザインのプラチナリング。宝石はなし(スマホで何とか画像捕獲済み)
松「ああ~…これ結構メジャーなブランドですね…」
櫻「マジで?」
松「ええ。結婚指輪にしてる人もいるだろうし、探すのかなり大変じゃないっすかね…」
櫻「…」
そんなネガティブ情報いらない~っ。
美羽「そんなの知らないわよ!いいから探し出して!」
櫻・松「…」
さすがお嬢様(笑)。
美羽「だいたい、私はこういうのよくわからないから、『長くしてもらうなら流行りのものではなく廃れないシンプルなデザインの方がよろしいかと…』って、櫻井が言ったからコレにしたのよっ?」
櫻「…。え?」
あ、そうなの?
松「どーりで。センスいいハズだよ」
美羽「なんか言ったっ?」
松「(無視)他に何か目印になるような特徴ないんですか?リングだけなら相当数してる人いるだろうし、マジでお手上げですよ」
美羽「あるわよ」
フンッと得意げに美羽が笑みを浮かべた。
何だよ、あんの?それを先に――…
美羽「櫻井、教えてあげなさい。例のアレよ!」
櫻「…」
松「…」
ん?
え、俺?