第6章 〜氷の剣士〜
五英傑(…………。)
『も、申し訳ありません!クセでついつい全て避けてしまいました!』
五英傑会議中…。
『どういうことだ!』
『本当に、あいつは魔王なのか?』
『だが、オーブは確かに反応したぞ!』
『俺は全てのモンスターを記憶しているが、あんなモンスターは知らないぞ。』
『ちょっと待て!僕も全てのモンスターを記憶している!』
(そこ競うとこぢゃねーだろ!)
『お兄様、これで分かったでしょ?魔王なんてここにはいない。だから…』
『まだ僕は納得したわけではない。
オーブが壊れてしまった以上、力づくで試すまでだ。』
ピキピキピキ…。
『あれは、世界で浅野君ただ一人が作れるという、氷の劔!』
『あっれぇ〜?!簡単に作れちゃった!これってさ、誰も作れないんじゃなくて、ダサいから誰も作らないんじゃない?』
『ほぉ〜!確か赤羽、お前も魔法剣士だったなぁ!
だが、格の違いを教えてやった方がいいみたいだな!』
『やってみなよ…』
赤い悪魔と白氷の剣士がぶつかり合う。
『きゃー!!』
ヤバイ!コロ先生だけじゃ、みんなをかばいきれない!
私も、魔法で、みんなを守る。だけど、このままじゃ、魔力がいくらあっても足りない!
二人を止めなきゃ!
私は、最大魔力で、2人の間に白い雷を落とす。
ドッゴォォン!!!
『チっ…!まぁの魔法か。相変わらず凄い威力だ!』
『びっくりしたよ〜!まぁちゃん、いっつも無茶するねぇ〜!』
土煙りが晴れ、ようやくお互いの姿が見える。
カルマに抱えられ、地面に足がつくと同時に…。
ボンッ!
『カルマ〜!まぁのこと、しゅきー?』
カルマに抱きつく私は、知能は3歳児でも、身体は中学三年生。
そこそこ胸のある私は、何のためらいもなくカルマに抱きつく。
『いい子だねぇ〜!まぁちゃんは!俺もまぁちゃんが好きだよ〜!』
そのやり取りを見た浅野君は…。
『僕の妹に、気安く触るなー!』とカルマに剣を振り下ろす。
『なに〜?浅野君、もしかして妬いてるのぉ?』
『…ッ!僕とまぁは兄弟だ!それ以上も以下の感情もない!』