第1章 砂漠の月00~70
偉い偉いと傍で見ていた晴久に褒められ、月子は嬉しそうな笑みを浮かべた。対戦は月子で終わりだったようで、悔しそうな男性陣と喜ぶ女性陣に分かれていた。
「晴久先輩は打たないんですか?」
「んー……そうだな」
「そうですか……晴久先輩の打ってるところ見たいです」
まだわいわいやっている市たちを見ながら月子が言えば、晴久はフッと笑って月子を撫でてから賑わっている輪に交じる。
暫くすると元親と元就、晴久といったメンバーでひと勝負となり月子はお願い通り晴久の弓を引く場面を堪能した。
それから暫くはアーチェリーをやっていたが、時間になったので外に出るとコテージに戻り市と月子、それに佐助が混じり夕飯の支度をしてその日はみんな早々に就寝してしまった。