第1章 砂漠の月00~70
おでこは、棚に向かって転んだ時に擦っちゃったんです、と恥ずかしそうに言う月子に三人は一瞬視線を見交わし頷き合う。
月子はまだ気付いていないが、最近までこんな怪我をするようなことはなかった。それも、確実に月子が一人でいる時を狙われている。
そう判断した三人は、後で作戦会議だと目で会話をしてからどうしたのかという月子に、数日一緒に帰れなかっただけで怪我が増えてるから何をしたのかと思っただけだと誤魔化す。
その後は三人に構われてホッとした雰囲気の月子を晴久が送り届けてから、市の家にもう一度集まって作戦会議となった。