第1章 砂漠の月00~70
良く解っていない月子に晴久と元就からも言葉がかかり、つまり、とそれを纏めて理解した内容に目を瞬かせる。
いいの? と伺うように晴久を見る月子に、晴久から笑みが返されて月子の頬に熱が昇る。ほのかに紅色に染めながら、嬉しそうに笑う月子をもう一度晴久が撫でてから四人はそれぞれの昼食を取り始めた。
昼食が終わり、月子は一旦市たちのクラスを出ると近くで待っているように言われて教室前の廊下に長蛇の列を邪魔しないようにひっそりと立つことにした。
手には回り終えたら図書室で読もうと思っていた本を持ち、時折時間を確認しながら暇つぶしを始めるのだった。