第2章 砂漠の月71~150
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お祭りに行こう、近々開催されるお祭りがあったよね。
たこ焼き、焼きそば、わたあめ、りんご飴、フランクフルトにかき氷。
「見事に食い物ばかりぞ」
「う、だって食べたいんだもん」
元就はああいう人混み嫌いだろうけど花火も見たいし皆と遊びたいんだぁ
そこでしか楽しめないものもありますし、駄目かな?狡いと思うけど、じーっと見つめれば目を逸らされ溜め息を吐かれた
「浴衣は」
「え」
「浴衣は用意しておるのか?」
「まだ、元就がOKくれたら買いに行こうと思ってた」
「晴久に連絡を入れよ、月子を呼んで来る」
「やった!元就大好き!」
やったーと手放しで喜ぶとしょうがないなと微笑む元就に頭を撫でられた。
大好き?当たり前ぞ、と言いながら自室を出て行く元就に着いて行き、お財布を用意して玄関で待つ。
お母さまと会話をしてたら2階から元就と月子ちゃんが降りて来たので、お店待ち合わせで買い物に出かけた。
お祭り会場に到着、晴久&月子ちゃんカップルと別で行動することになりまして
元就の手を引っ張って行こうとすると綿菓子の袋をべしっと押し付けられてコレはいいのかと
ああ、忘れてた。代わりに買ってくれたのかと持ってた2つのうち1つを受け取って次へと歩いた
りんご飴を齧りながらゆっくりと、元就と手を繋いでゆっくりと花火大会の会場へむかう
途中で食べたかったたこ焼きとか焼きそばを買い込んで、花火見ながら食べようと持って
時計を確認、まだ始まってないので花火が良く見える場所に座ってもぐもぐと2人でお腹を満たす
「周りに人居ないね、絶景かな」
「我のみぞ知る場所ぞ、婆娑羅者でないと来れぬがな」
来る時にちょっと苦戦したのが一般人の来ない理由ですよね。納得して元就にぴっとりくっ付いて
花火が上がるのを待つ、もう少し、あと数十秒。
「市」
「ん?」