第2章 砂漠の月71~150
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「もう!私はお友達と来てるんです!」
「可愛い顔でつれない事言わないでさぁ~、そのお友達も女の子?だったら一緒に遊ぼうよ」
「しつこいですよ!お市ちゃんは貴方みたいな人相手にしません!」
「何してるの?」
「お市ちゃん!」
鶴姫ちゃんが戻って来ないと思ったら3人の男性に絡まれてました。
女性陣皆で探して、合流したと思ったら。ウチの可愛い鶴姫ちゃんに何ナンパしてるんですか
彼女は連れなんであっちに行ってね、と笑顔で対応してたらかすがや直虎にも目を付けたお兄さんが離してくれません。
「君がお市ちゃん?君達も可愛い~、俺達と一緒に泳がない?」
「乙女の事情を無視して男が威張るな!市!こっちに来い!」
「気が強いね、ツンデレってやつ?」
「なわけない!」
直虎の威嚇にも怯まず口説くってどういう神経してるんだろう。
月子ちゃんと鶴姫ちゃんの手を取って、男性陣の所まで帰ろうと頷くと、男が私の肩を掴んで思わずつんのめる
ちょ、しつこいなと振り返ったら「市に手を出すな!」ってかすがと直虎が見事な蹴りと拳骨を食らわせて流石にチャラ男は逃げて行きました。
「流石」
「市、平気か?」
「うん、ありがとね、直虎」
凄い蹴りと拳骨だったね、くすくすと笑って男性陣が待つ集合場所に向かうと、急に月子ちゃんが私の背後に隠れて
「月子ちゃん?」
「あ、ううん、何でもないです」
月子ちゃんの視線を辿って、ん?あそこに居るのはうちの男性陣…と
はー、珍しい光景に口が開いた。
「お兄さん達凄くかっこいいし、凄い筋肉ですね、今日はお連れさんとか居るんですかー?」
「触るな、初対面の女に触れられる趣味は無い」
黒羽と雹牙は呆れ顔で女性達を眺め、元就と晴久はごんごんと「触るな。寄るな」の繰り返しで睨み付けている
ああ、月子ちゃんはこの光景に何か思ったのかな?
背中に引っ付いてる月子ちゃんの頭を撫でて、大丈夫、特攻しようかと笑えばコクリと頷いた
かすがと直虎がスタスタと男性陣に突っ込み、連れに何をしてる!と怒鳴りつけて。強いですね君達
「ほら!市達も来い」
「市、行くぞ」