第2章 砂漠の月71~150
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GWの休みが終わって登校日。
指輪にチェーンを通してネックレスとして首にかけ、制服に着替えてから隠れた指輪の上に手を当てる。
高校卒業したら、結婚するんだなぁと思わず顔が熱くなる。
いやあ、前世で結婚してないし。ずっと仲良かった友人が告白してきたなんて恥ずかしくて。
お弁当持った。鞄持った。忘れ物は無いっと
持ち物点検をしていたらインターホンが鳴り、元就が迎えに来たのを確認して外に出ていった
「もう直ぐ母の日だねえ」
通学中に通った花屋を眺めて、そう伝えれば元就は首を傾げああ、と
「今年も黒羽が母役か?」
「それは"前"からの決まりでござる」
「本人は果てしなく遠い目をしているがな」
「んで、相談なんだけど」
元就のお母さまにもあげたら駄目かな。ほら、何ていうか
来年お義母さまになるんだし…尻すぼみになりながら言うと頭を撫でられて
きっと喜ぶ、と身内向けスマイル頂きました。
「月子と晴久も呼ぶといい」
「あ、そうだね。4人で一緒に考えようか」
黒羽のも、何か買った方がいいねと言ったら元就に渋い顔されました。
学校に到着してから2年生の教室へと赴き、月子ちゃんを手招いて母の日のプレゼントどうしよう?
「母の日!お母さんに贈りたいです!」
本当の母には何か贈る気にもならなかったと苦笑いで話す月子ちゃんの頭を撫でて
学校の帰りに色々物色して行こうか。
「黒羽に何送ろうかなー」
「へ!?黒羽先生?」
月子ちゃんの驚きも何のその、うん、黒羽。と頷いて
何贈ろうかな、最近はずっと教師として忙しそうだったからなぁ