第2章 砂漠の月71~150
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空港に降りて外へ出れば、幾分か暖かいかな?
久しぶりの四国の地に懐かしさを覚える…けど…
「建物が凄い」
「まー、こればっかりは仕方が無ぇだろ」
ぽすぽすと元親に頭を撫でられ、黒羽達がバスをチャーターして持って来たとこで
元就が隣に来て手を繋いでくれた。
少しドキっとしたけど、暖かい手を握り返せばちらりと見つめ返してくれる目線に微笑む。
甘える様に手を抱き締めるともう片方の手で優しく撫でてくれて
行くぞ、と声を掛けられ2人でバスに乗り込んだ。
長曾我部に行く道中の景色を眺めていれば、何となく懐かしい感じがする。
「市姉ちゃん」
「市、着いたらどうする?」
「あ、月子ちゃんも」
「連れて来る」
横に座ってた元就は女性陣に追い出された様で苦笑い。代わりにいつきちゃんが座って足をぷらぷらさせて
かすがと月子ちゃんも集まって、観光マップを開き、さあどうしよう?
「まずは温泉だよね、美肌効果!」
「美味しいものも食べたいべー」
「うどんか?美味しいものは」
「あ、お城見に行きたいです」
あ、グルメ結構ある、まはたの刺身に…まけまけ丼?
「刺身かー」
「美味しそうですね」
お城観光もいいよね、月子ちゃんの要望もあるし
あとはー…
「元親~、見どころは?」
「見どころか…鬼ヶ島洞窟はどうよ」
「女木島?」
景色の良いとこで元就とデートしたいと言えば、うんうんと頷きここはどうだ?とパンフレットを出してくれた。
皆が優しくて嬉しい限りです。
長曾我部の屋敷に到着し、今日の晩御飯は手伝わなくていいって言われたし
温泉浸かってゆっくりしようとかすが達と手を繋いでウキウキと
女の子の集まりって良いよね、今回の寝室は女の子部屋でした。
「チッ、食ろうてやろうと思っておったのに」
「元就ー、元就ー自重ー!」
自重なにそれおいしいの?って顔された。