第1章 砂漠の月00~70
あれ、晴久どうしよう。駄目だったかな、サプライズ失敗?
「先輩…ありがとうございます」
晴久達には聞こえない小さなお礼に、成功したと心の中でガッツポーズした。
顔は笑顔ですが。
勝手知ったる私の家での2人の寛ぎ方がもう実家に居る様な安心感?
元就はうちの書庫から難しそうな本を持って来てまったりしてるし
晴久もさっきまで半分うとうとしながら寝てたし
君達、自分の家はどうした。自分の家は。
着てる服は制服じゃなく着流しで、ふふふふ、好きな人の私服って萌えるんじゃなかろうか。
そっと月子ちゃんを見ると、顔を少し赤くさせて
可愛いなあ、お姉さん月子ちゃんの応援頑張っちゃうよ!
「あの、織田先輩」
「んー?」
「尼子先輩と毛利先輩もお泊りに?」
「うちの、幼い頃からの恒例会でっす」
だから、君もその中に入っていいんだよ。晴久に春が来たらお赤飯炊こうと決意した。